黒人音楽にもっと切り込もう

はい桐沢です。
 
僕はドラマーなんですが、歌うことがとても好きです。
 
不定期で行っているYouTube生配信でも色々歌ってきました。
 
まあ歌うといっても下手くそなモノマネばかりなのですが、どうも僕は歌うことが好きみたいです。
 
「ドラムの演奏に役に立つとから歌っている」とは考えてやっている訳ではなく、ただモノマネがしたいだけ
 
今回はリズムオタクが感じる歌の魅力から黒人音楽への繋がりを紹介していきます。

多分人間は歌うことが好き

「歌は好きですか?」
 
こんな質問あまり聞きませんが、特別な理由がない限り「嫌い」と言う人はいないでしょう。
 
では質問を変えて
 
「歌うことは好きですか?」
 
今度はリスナーではなく、パフォーマー側になって答えると、ここで大きく答えは分かれそうです。
 
歌うことが好きな方に言うことは何もないのですが、問題は
歌は好きなのに歌う事は好きではない
歌う事が好きではないから歌も好きではない
という状況。
 
実は僕は以前は後者の「歌う事が好きではないから歌も好きではない」でした。
 
理由は自分が「歌が上手く歌えない」との思い込みがあった
 
と「自分は音痴」だから歌う事にかなりの大きさのコンプレックスを持っていたと言えます。
 
それが今ではYouTubeの生配信で多い時には70人くらいの不特定多数に向かって一方的に歌っています(笑)

歌を聞こう

リズムに興味を持ってからというもの僕はアフリカの音楽にハマっていきます。
 
もちろん最初はアフリカの打楽器が生み出すアンサンブルに惹かれ、さらにそこに絶対に付随している「ダンス」から強烈なリズムを感じ、そこからアフリカンコンセプトというものを見つけ発信を始めました。
 
アフリカンコンセプトってなに?
そんな方はこちらから
 
*正確には僕が発見した訳ではなくリズムを研究する人にとってアフリカンコンセプトは当たり前の話です。僕はアフリカの音楽を知ることでアフリカンコンセプトを理解したというのが正しいです。
 
最初は打楽器のアンサンブルやダンスにばかりフォーカスしていました。
 
やはり目で見えるダンスのインパクトやドラマーという視点から見てしまうアフリカの打楽器に最初は心を奪われていましたが
 
しかしやはりそこにも常に歌がありました。

心を溶かす歌声

最初に聞き出したアフリカの歌のグループは

レディスミス・ブラック・マンバーゾ (Ladysmith Black Mambazo)

グラミー賞も受賞している南アフリカの合唱団の男性合唱団です。

映画ライオンキングで彼らの歌声を聴いた方も多いのでは?

今まで打楽器やダンスのわかりやすいリズムばかり聞いていた僕の心を溶かしました。
 
もちろん彼らの歌には素晴らしいリズムがあります。
 
僕らはリズムを1・2・3・4と進行していなくてはいけないとのイメージがあり、これが崩れるとリズム感がないとなります。
 
僕もリズム感の良い定義をオンラインレッスンで毎回
 
『何があっても崩れない4分音符を持つ」と伝えています。
 
これは僕のアメリカでのプロドラマー生活13年の経験から言えることであって、間違ってはいないと思います。
 
しかしこの答えはまだ「道半ば」とも言えそうです。
 
彼らの歌からは1・2・3・4は感じません。
 
しかし素晴らしいリズムのつながりを感じます。
 
ぜひ一度彼らの歌声を聴いてください、心が溶かされます。
 
僕のおすすめはこのCD、無限に聴けます

コストがかからない歌

いつも紹介している言葉ですが
 
タンバレイヨ
歌いたかったら叩け
叩きたかったら踊れ
踊りたかったら歌え
歌う叩く踊るは同じで切り離して考えてはいけない。
 
というアフリカの影響をもろに受けた中南米のスペイン語のスラングです。
 
これを今日は違う角度から切り込むと
 
『コストがかからない』
 
音楽の歴史を紐解いていくとわかるのですが、大衆音楽というのは持たざる者が作り上げた
 
簡単にいうと僕らが憧れる音楽は貧乏な人達が作り上げていったとも言えます。
 
「歌う叩く踊る」にはお金はほとんどかかりません。
 
ブルースも生まれたのはアメリカの南部で、アフリカから連れてこられた奴隷達の手によってです。
 
彼らには生きていくお金すら十分にありません。
 
その中で『コストがかからない』お金がなくても歌える、叩ける、踊れる
 
これが彼らをどれだけ救ったかは僕らの想像力の先を行っています。
 
これはサッカーが強い国にも同じようなことがいえ、ボールさえあればできてしまう『コストがかからない』スポーツ 
 
ここに彼らの強さの秘密はありそうです。

持たざる者の声

僕らは音楽を少し特別な習い事として始めました。
 
まあ音楽は生きていくためには絶対に必要な物ではなく、趣味とも言えそうです。
 
その中で黒人音楽と出会い感激します。
 
先程の『コストがかからない』話の中から黒人音楽は生まれました。
 
けして楽器のテクニックの話でも、音の大きさや音数の話でもありません。
 
持たざる者の立場から声をあげるために音楽があった。
 
残念ながら僕らには彼らの音楽の意味を音楽からの角度でしか探ることしかできていません。
 
どこかでみなさんも聴いたことがある
「このようにすれば黒人ぽい音になる」
もしこれを信じている方がいれば、ぜひこの本達を読んでいただきたい。
 
*これらのリンクを通して商品を買っていただくと僕に少しだけキックバックが入ります。十五円とかね。。無職の僕への支援として考えていただけると幸いです。
 
黒人達がどのような状況下に置かれ、その中で生み出した音楽の意味を知れます。
 
おそらくこの2冊を読めば
 
「このようにすれば黒人ぽい音になる」系の話がいかに的を得ていないかを痛感すると思います。
 
YouTubeで「アメリカ黒人の歴史」を読み合わせする企画を以前やりました。
 
一人で読めない方はぜひ僕のウンチクと一緒に読みましょう!

LAからは今日はこんな感じです。
 
みなさん良い1日を!
桐沢でした!

シェアしてくれるとアメリカから喜びます!

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