西洋式リズム教育をぶっこわーす

はい桐沢です!

今日はまた挑戦的な内容『西洋式リズム教育をぶっこわーす』という内容になっていおりますので心臓の弱い方はご遠慮ください。

結論を先に書き出すと

・僕らは音楽教室や教科書で初めてリズムを分析したものと出会い、それ以降その方法のみでリズムを学んできた

・学んでいく中で本来持っていた『人間の自然なリズム、文化の中で培ってきたリズム』が、いつの間にか『分析し考えられたリズム』に置き換わってしまった可能性は否めない
 
これらを記事で解説していきます

西洋式リズム教育って!?

最近こんな強烈な言葉を見つけました。
 
『白人の責務』
1907年にノーベル文学賞を受賞したラドヤード・キャプリングが1899年に書いた有名な詩です。
白人は、アジア・アフリカなどキリスト教が普及していない地域に赴いて、現地人のために奉仕する責務がある、その奉仕とはキリスト教文明を教えてやることで、そのありがたみが分からず抵抗するならば、戦争をして強制的に文明化してやるべきだ
と解釈されてしまった 白人至上主義の考えです。恐ろしいですね
白人至上主義とは
白人至上主義というのは、人類には人種による生まれついての能力差があり、白人がもっとも文明的で優れているとする考え方。優生学の思想に基づき、「優等人種(最も進化した人類)である白人が、劣等人種である有色人種に文明を与えるのは義務である」とされ 野蛮で愚かな人々に文明をもたらし救い出す」という啓蒙のイデオロギー、これによって19世紀、20世紀の植民地の拡大や奴隷制の維持が正当化された。
しかしこのキャップリングの言葉は、『帝国主義の正当化』と言われていますが、以前議論の多い詩です。
 

特に白人至上主義はいまだに僕にいるアメリカでも燻っている問題で、過去の悲劇の大きな引き金になった考えですが、音楽的にはこういった解釈もあるという事をご理解下さい 。

西洋リズム教育の弊害

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なぜドラマーの僕がこんな話を持ち出すのかというと、リズム譜面やメトロノームはこれに近い考えで作られた西洋の道具なんです。
 

リズムの生まれた場所 アフリカ
そのアフリカを西洋の列強諸国は先ほどの考え『白人の責務』をもとに線を引き、名前をつけ区分けしました。そしてアフリカをズタズタに

元々は数々の王国が支配する一つの大陸だったのです。

『白人が、劣等人種である有色人種に文明を与えるのは義務である』の考えのもとこのように線を引き区分けしたのは、アフリカ人ではなく西洋の考え方を持った人たちです。

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しかしこの本 塚田健一氏の『アフリカの音の世界』では幸運なことにアフリカの音楽やリズムは西洋人を魅了したとの事で文明化、駆逐はされずにすみました。

 

しかしアフリカのリズムは西洋式に分析され、その複雑に聞こえるリズムに線を引き、名前をつけ区別する。そうして出来上がったのが僕らの知っているリズム譜面です 。

 

塚田健一氏の素晴らしい書籍達はこちらから

文化を西洋化する

🇿🇲ザンビア共和国 1964年までイギリス領でした。日本からの直行便はなく、ドバイ経由で22時間ほどかかるそうです。

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公用語は今は元イギリス領だけに英語です。今回はあまり深くは触れませんが、この公用語が宗主国の英語などに(ザンビアの場合はイギリス)変わった場合は、もともとあった言語が駆逐さらているということです。
 

言語、これも現地の人々が遥か昔から紡いできた文化芸術です。それを駆逐し英語を公用語にする。『白人が、劣等人種である有色人種に文明を与えるのは義務である』がまたも見え隠れします。

先ほど紹介した『白人の責務』を元にザンビア🇿🇲にもたくさんのキリスト教文明を教える宣教師がイギリスから入っています。
 
この動画はイギリス人カップルの宣教師がザンビアのことどもたちに英語の歌を教えているのですがもうひどい、、、。
僕らが幼稚園だった頃の歌に似てませんか?
 
本当のザンビアの子供達の歌はこうです。こんなにも豪華な厚みのある素晴らしい歌なんです 。

これは先ほどの英語の歌が単に慣れていない曲だからと片付けて良いのでしょうか?
 

イギリス人カップルの宣教師はもちろん善意でザンビアの子供達に歌を教えているのですが、先ほどの白人至上主義の考えがここにも見えます。

アメリカに渡ったアフリカ人

一方、アメリカに奴隷として連れてこられた黒人は自分たちの文化と西洋文化を『白人の責務』の範囲を超え自分たちの文化を築き上げることができました。
 
僕は歴史オタクであって学者ではありませんがこのように感じます
 
アメリカ黒人の音楽は差別から自分たちを守る心の拠り所として、進化して今の黒人音楽の源流となった。先ほどのザンビアの子供達とは少し状況が違うかもしれません 。
 

この黒人聖歌隊は白人の聖歌隊からは感じられないリズムを感じます。

音楽自体は完全に西洋のものですが先ほどの宣教師が教えたザンビアの子供達が歌う英語の歌とは全く違うリズムの深さを感じます。この聖歌隊もアメリカ黒人の歴史を語る上では欠かせないんです。
 

ちなみにですがアフリカン・コンセプトで聞くと全てのリズムがはまっています 。

僕らが学んできたリズム

話を元に戻しまして、僕らはこのイギリス人宣教師カップルがザンビアの子供達に行ったであろう西洋式の音楽教育でリズムを学ぶことをスタートしました。
 
僕らもザンビアの子供達と同じように西洋式で矯正させられた可能性は捨てきれません。
 
いつの間にかリズムは『学ぶ物』に変わり僕ら日本人が本来持っていた
・『人間の自然なリズム、文化の中で培ってきたリズム』
これが西洋式の音楽教育方法で
・『分析し考えられたリズム』
に置き換わってしまっている可能性は否めません。
 

リズム学者の言葉

『教育を受けた演奏家こそ、教育を受けていない民族の演奏を聞くべきだ、なぜならそれが人間本来の生まれ持って来たリズムだから』
この西洋式リズム教育はおそらくですが明治の初めの頃に日本で始まった「学制発布」の頃だと思われます
 

その時の教科書にはこのような西洋式の譜面が載っています。

君が代楽譜

これは君が代だそうです。

ちなみにですが僕は中学生の頃に街の音楽教室でドラムを習い始め、そこで初めてリズム譜を見てドラムを演奏し始めました。
 
おそらくですがこのブログを読んでいただいている皆さんも、音楽教室や教科書でリズムを始めて分析したものと出会い、それ以降その方法のみでリズムを学んできたと思います。 僕もそうです。

西洋式リズムトレーニング

この西洋式で作られたリズム譜でのトレーニングはもう何十年と日本では行われてきました。
 
譜面とメトロノームを使い僕もLAで人の3倍はやりましたが、僕のリズム感は一向によくならず、逆にメトロノームがないと不安という依存症にも陥りました。
 
果たしてこの西洋式で作られたリズム譜でのトレーニングをあと10年続けていけば、僕らは世界に通用するリズム感を果たして得れるのか?
 
そんな中で出会ったアフリカからリズムを見つめ直すという事
西洋式で分析、解析される前のリズムとは?ここに本当のグルーヴの意味がありそうです 。
 
今回もこの記事をYouTubeで動画にしています。ぜひご覧になって下さい
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