Theプロの技 初見演奏

はい桐沢です!

初見演奏、譜面を渡されパッとその場で演奏する。いわゆるプロの技の代名詞的な位置づけで、皆さんも「出来たらいいなぁ」という憧れと同時に、「どこから手をつけていいか分からない」「正直、怖い」なんて事はありませんか?
 
しかし譜面に何が書いてあり、どういったルールで遊べばいいのかを知れば初見演奏は本当に楽しいんです。
 
さらに初見演奏が出来ると「自分の成長に繋がるチャンスを掴みやすい」とも言えます

なぜ初見演奏のハードルは高いか?

これは矛盾しているかもしれませんが、原因は譜面の読み方も分からないまま「初めて見て演奏をしてしまう」からだと僕は考えます。
 
「初見演奏」は文字の如く、その場で渡された譜面をリハーサルもなしで演奏するという事ですが
 
譜面の読み方もわからず演奏するのは文字の読み方をわからないまま手紙を読むと同じ事で、文字を読むどころか一番大事な書いた人の伝えたい事を汲み取る事は不可能です。
 
譜面の中には
どんな指示があるのか
どんな事を求められているのか
何をしなければいけないのか 
 
などが書いてありそれらを読み解く。ここまでを含め初見演奏能力と言えます。
 

プロの定義

僕はYouTubeの動画で13年間アメリカでプロやってました!なんて生意気な事をよく言っていますが、これは事実です(笑)
 
『プロフェッショナル=それだけで生計を立ててる』
 
この認識で大体間違っていないと思いますが「生計を立てる」ここに若干の開きがあります。
 
例えば家賃が20万円のプロは40万は稼がないと生計が立られないので月収が20万になってしまったらプロとは言えないかも、、。
 
逆に家賃5万のプロは15万稼げばかなり悠々自適な生活を送れます(?)

アメリカでプロを始める

大変幸運な事に僕はアメリカの音楽学校を卒業した8ヶ月後に月々$700(7万円)を稼げる音楽の仕事にありつきました。
 
その時の家賃は2万7千円ほど、、、しかも食費は1日100円ほどで生きていました。
 
ダモンで僕は他の仕事をする必要がなく、稼ぐ額は少ないですが学校を卒業後に立派なプロとしてスタートを切りました。
 
これが僕が毎回言う「ロサンゼルスで13年プロをしていました」(過去形?)の根拠でもあります。
 
しかしいつまでも月収7万円で止まっていたわけではなく、浮き沈みはありましたが5年目くらいから日本の初任給の1・5倍か2倍はアベレージとして稼ぐようにはなっていました。
 
理由は先ほど話した月収7万の音楽仕事が増えて給料が上がったわけではなく、他の演奏仕事が増えたおかげです。
 
その増えた原因は「初見演奏が出来たから」にほぼ集約されます。
 

仕事の増え方

「音楽の仕事を取る」と聞いて真っ先に思い浮かぶのがオーディション。
 
僕は今まで記憶にある限り3回か4回ほどしかオーディションというものを受けた事がなく、豪快に全て落ちています。一回も受かった事がないんです。。。
 
なのになぜ仕事がここまで増えたか?
 
それはサブからのし上がった! (英語表記だとSubstitute. 代理、代役、補欠という意味)
 
簡単に言うと人の代わりに仕事を行き、そこから仕事につながる人脈を増やしていく。という事。
 
他のドラマーの代役として譜面仕事に行き、その場で初見で演奏する事だけは出来たので、そこに参加していた他のメンバーに名刺を求められる事が多くなりました。
 
一番最初は確か5人くらいに配ったと思います。
 
そのメンバーの何人かが僕に実際に連絡をくれました。
 
内容はこんな感じ
「明日ライブがあるから来てくれ」
これはまだ良い方で、中には
「今から来てくれ」
これもよくありました。
 
いきなり現れた
「英語もろくに喋れないアジア人が、アメリカ人のバンドの中で初見でドラムを演奏する」
 
これは正直インパクトがあったみたいです。
 
こんな言い方はよくないかもしれませんが「差別を逆手にとれた」とも言えます。
 
その後、行った先々で同じ事が起き、僕は名刺500枚を数ヶ月で配り切りました。
 

初見演奏で獲れるもの

ここまで読むと「初見演奏が出来て凄いだろ」と僕が言っているとの印象を受けると思いますが、残念ながら初見演奏はそこまでここLAでは特別な事ではないんです。
 
しかも音楽に大事なのは「初見で演奏出来る」事ではありません。
 
大事な事を全てあげる事は出来ませんが、以前この事についてこんなツイートしました。
 
ここに初見演奏の能力は入っていません。
しかも僕はこの3つを全て持ち合わせていませんでした。
 
なのになぜ僕が譜面仕事を始めることができたのか?

初見演奏の免許取得

初見能力は運転免許と同じで免許がないと一般公道で運転する事は出来ません。
 
免許を持っているという事は交通ルールを知っているという証です。
 
一般公道で運転しないと運転技術の向上は見込めないゴールド免許保持者になってしまいます。
 
プロの世界で通用する初見演奏をする前に僕らは「場数」という公道で運転する数を増やさなくてはいけません。
 
この公道で運転するためには交通ルールを守る必要があります。
 
僕らも初見演奏をする前に譜面のルールを知る必要があり、先ほどのツイートのアンサンブル能力は初見演奏をしながら学んでいいけるのです。

2なぜ初見演奏のハードルは高いのか?

一番先にも書きましたが、原因は譜面の読み方も分からないまま「初めて見て演奏をしてしまう」からだと僕は考えます。
 
免許もなく車の運転をした事がないのに、いきなり東京から広島まで運転しなくてはいけない。しかも地図の読み方を知らない。
 
だからこそ教習所というシュミレートする場があるんです。
 
免許があって地図の読み方さえ知っていれば、公道に出て運転する事ができます。その場数を増やしていけば、いつかは標識や地図と格闘する事なく目的地に辿り着けます。
 

初見演奏は場数

僕らには初見演奏する現場が必要です。
 
場数を増やすため、そのステージに上がるためには譜面を読むという能力がどんな楽器のテクニックより要求されるのです。
 
よって初見演奏が出来ると「自分の成長に繋がるチャンスを掴みやすい」という事です。
 
確実に言えるのは才能ではなく「譜面を楽しめるかどうか」です。
 
僕も今でも失敗はします。しかしテレビゲーム感覚で「おっと上手くいった!」「いっけね失敗した」など毎回楽しんで演奏できています。
 
譜面に何が書いてあり、どういったルールで遊べばいいのかを知れば初見演奏は本当に楽しいんです。
 

ドラマーのための初見講座

最後に宣伝で申し訳ないのですが、初見講座をリズムのオンラインコミュニティー内で開催していましたが、外部向けにも始めます。
 
残念ながら僕はドラマーとして譜面を読んで仕事をしてきましたのでドラマー(パーカッショニスト
)にしか説明できませんが、LAで実際の現場で使った譜面を題材にしています。
 
もし興味のある方がいればこちらに情報がありますので初見演奏というゲームに参加する始めの一歩を踏み出しませんか?
 
 
 
では桐沢でした!

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