はい桐沢です!
僕らミュージシャンは音楽を聞いた時、無意識に分析をしてしまうことありませんか?
リズムに関していえば、これは4/4、16分音符と8分音符の組み合わせやテンポが120など
しかしその他にこの様に反応する時もあります。
ただ「いい曲だなぁ」「ノッてしまう」「楽しくなる」や「気持ち良いなど」など抽象的に感じることもあります。
これらの反応は決して悪いことではありません。
むしろ人間としての感性の反応であり、抽象的であるべきです。
しかしなぜ僕らがリズムに対して「楽しくなる」「気持ち良い」などと感じるのか?
ここを追求し使いこなすことが出来れば、きっと僕らはもっと人を感動させる事が出来るのではないでしょうか?
目次
耳以外の情報
僕が一方的に恋をしている彼女
エヴィリン・グレニー
彼女は僕が聞いてきたミュージシャンの中でダントツに素晴らしいリズム感を持っています。
しかし彼女は耳が聞こえません。しかしリズムを操りこのリズムオタクの僕の心を掴んで離しません。
ここからこの様な仮説が立ちます。
リズムや音って耳から入ってくる物だけではない
リズムに僕らの身体は全く反応していないのか?
エヴィリンは耳が聞こえません。しかしリズムを操っている。
何かここに彼女の世界一のリズム感の秘密がありそう。
音のプロ
僕らミュージシャンは楽器を使い音という物を生み出しています。
リズムを扱う我々ドラマーはドラムという楽器を通して音、リズムという物を生み出します。
ではその出ている音やリズムという物の正体を知っているか?と言われれば、そうではない場合が多いでのす。
僕はドラムのプロとしてアメリカで13年やってきましたが、僕はドラム演奏のプロであって音のプロではありません。
音のプロといえば、レコーディングエンジニア、ピアノの調律師、PAさんなどがすぐに思い浮かびます。
リズムと音の正体
皆さんも聞いたことがあると思いますが、彼らは音を周波数で扱っています。
442ヘルツと言う言葉を聞いたこと皆さんもあると思います。
このヘルツというのは世界で決められた周波数・振動数の単位です。
振動とは、物体が一点を中心としてその前後左右、または上下への運動を繰り返す状態をいい、一般に「振動数」「変位」「速度」「加速度」を用いてこれを表します。 … 振動している物体が、1秒間に繰り返し運動する回数を振動数(または周波数)といいます。
つまり僕らが楽器を通して生み出している音やリズムは周波数・振動なんです。
身体は知っている
僕の片思いの相手、世界一リズム感の良い耳の聞こえないエヴィリン・グレニー
彼女は同じ聴覚障害者が集まるコミュニティーに音のプロが意見を求めに来ると言っています。
それはコンサートホールを作る設計技師
皆さんもこんなコンサートホールに行った事はありませんか?
このようなホールのデザインの目的は決して見た目がカッコいいからではなく、どう音を観客に届けるかです。
コンサートホールを作る技師たちは音のプロである事は間違いありません。
その音のプロが聴覚障害者達の意見を求めに来るのです。
決して技師達は聴覚障害者専用のコンサートホールを作ろうとしているわけではありません。
彼ら音のプロが知りたいのは「身体に届く音とは?」です。
音のプロは身体と周波数、振動という音がどのような関係があり、どれだけ重要か知っているのです。
振動で聞く音
このDVDの中にエヴィリンが聴覚障害者の女の子といっしょに大太鼓を叩くシーンがあります。
その女の子の手を大太鼓のシェル(胴)に置き、打面をかる〜くポーンと叩きます。
その時、僕ら健常者(この言葉はあっているかどうかは不明)はその大太鼓の打面をポーンと叩いた音が聞こえなくなった、終わったと思うポイントは大体同じです。
しかし耳の聞こえない彼女らは、大太鼓のシェルに置いた手から振動という音でまだ聞けているのです。
ここで衝撃の言葉がエヴィリンの口から出ます。
「振動の方が音をずっと長く聞ける。という事は聴覚障害者の私たちの方が音をもっと聞いているという事だ」
耳の聞こえない彼女達の方が僕ら耳の聞こえる「健常者」より音を聞けてる。
僕の人生を変えたDVDです。 もしかしたらあなたのリズム人生にも大きな影響を与えるかもしれません。
お勧めです。
耳が聞こえないから聞こえる?
「聴覚障害者の方が音をよく聞ける」
この話を「彼女らは耳が聞こえないから、身体で音が聞けるようになったのではないのか?」と思う方もいると思います。
それも半分は当たっています。
聞こえるようになったではなく、そこに「もっとセンシティブに反応できるようになった」ではないかと僕は考えます。
振動を聞いてみる
静かな場所で膝をグーで叩くと叩いた音以外に感じるものがあります。
それは身体の中を伝わってくる振動という音。
耳栓をガッチリするとよく聞こえます。このような耳栓がお勧めです。
そう僕らも振動を聞くことができるのです。
ちなみにエヴィリンは8歳の頃から徐々に聴覚を失っていき、12歳で完全に聴覚を失ったそうです。
最初は振動という音は小さく、聞こえにくかったと彼女は言っています。
しかし振動という音を聞くことにフォーカスしていけばいくほど徐々にクリアになってきたそうです。
振動というリズム
エヴィリン以外にも振動でリズムを感じているミュージシャンがいます。
彼女も同じく聴覚を失ったミュージシャンです。
曲が始まる前のインタビューの所で審査員から「なんで靴を脱いでいるの?」と聞かれ彼女は
「足からの振動でビートを感じる」と言っています。
ここには「健常者」にはわからない音への希望があったのも事実だと思います。
本当に聴覚を失った彼女らが音楽を諦めないでくれてよかった。
素晴らしい動画なので是非みて下さい。
身体の振動の方が早い
こちらのサイトによりますと、
音は空気中を波として秒速340mの速さで伝わるが、水の中では速度が早くなり秒速1,500mになる。金属や骨など固体の中では更に早くなり秒速5,000m以上となる。伝達速度が速い媒体の中では、音のエネルギーが減衰することなく周囲に伝わりやすい。約70%の水と骨で成り立つ人体は音が伝わりやすく、共鳴しやすい構造といえる。
つまり「音やリズムという振動は空気を伝わって耳で聞くよりも身体を通して聞いた方が伝わりやすい」
僕らは音やリズムは耳で聞くという固定概念に今まで囚われていたのかもしれません。
僕らが普段使う漢字にも
「聞」と「聴」両方とも耳という文字が含まれています。
もしかしたら
リズムは耳からだけではない
ではなく
身体の方が聞いている
とも言えそうです。
リズムをもっと感じる事の出来る僕ら全員が持っている身体という楽器
これから注目する価値は大きくあると思いませんか?
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