はい桐沢です!
僕らは様々なリズムにまつわる言葉に囲まれています。
ざっと思い浮かぶだけでも
ポケットフィールグルーヴビートパルスノリテンポタイム
など皆さんもこの中のいくつかは思い浮かぶはずで
きっとどこかでこれらの言葉を使った話やアドバイスを聞いた事があると思います。
これらの言葉は英語やイタリア語(Nori笑)ですが、日本で使われる場合はひとつひとつの言葉に明確な定義がなく、
その場の文脈から語呂がいい言葉が選ばれて使われているように感じます。
テンポとタイムの違い
皆さんにお聞きしたいのですが、テンポとタイムの違いは一体なんでしょうか?
「テンポ感」や「タイム感」という言葉を聞く機会はあると思いますが、ここを明確に説明できる人は多くいません。
僕が探し出した答えではないのですが、ヨーロッパの大学で教鞭をとっていたDavid Angel氏(70年代80年代のアメリカの大ヒットテレビシリーズの作曲家、僕は彼のバンドでよく演奏しています)
彼のWikiはこちら
彼が言うには
テンポは数字タイムは人間の感覚
だそうです。
確かに僕らが譜面などで見かける曲の速さの表記はテンポ120とかであって、タイム120ではないですよね。
「タイムは僕ら人間が感じる数字ではないもの物」
ここはもっと深く掘り進む事ができそうなので、また彼に話を伺うつもりです。
リズム言葉の分類
先ほど挙げた言葉たち
ポケットフィールグルーヴビートパルスノリテンポタイム
このなんとなく境目がなさそうな言葉たち、僕は3つに分類できると思います。
1ポケットグルーヴビートパルスノリタイム
2テンポ
3フィール
1のグループ
今の時点でこれらは全てリズムに関係していると考えます。
しかもこれらはあまり独立した言葉ではなく、全てがリズムという物の中にありますが
ここに関してはまず「リズムとは?」になってしまうので後日、別の形で説明します。
2・テンポ
テンポですが、これは先ほどのDavidの言葉通り数字という外的要素ですので、他の言葉とは違います。
よって「テンポ感=リズム感ではない」
3・フィール
今回のテーマ「フィール」ですが、これはリズムの使い方とは違います。よって先ほどのグループ1には入れていません。
音楽以外のフィール
フィールの例えで僕がよく使うのが、アメリカの街、景色や食べ物。
まず「食べ物のフィール」?から探ってみましょう。
僕らの知っている寿司とアメリカのSUSHIは大きく違います。
有名なのはカリフォルニアロール
(カニカマ、マヨネーズとアボカド)
これはかなり美味しくて僕も大好きでが、これは僕ら日本人のフィールではなく、完全にアメリカのフィール。
特にロサンゼルスはメキシコからの移民が多い為、SUSHIにもメキシコ風味が怒涛の如くふりかけられます。
スパイシードラゴンロール
スパイシーレインボーロール
など、、もはやなんのフィールだかわかりません。
この写真を見て少し違和感を感じませんか?
一見すると僕らが知っている寿司に見えなくもないですが、細かく見ていくとかなり違和感を感じます。
なぜ違和感を感じるのか?
それは僕らが本当の寿司のフィールを知っているからで、このフィールを知らない人には違和感もなく、これが本物のSUSHIだ!になります。
日本は大体が日本人で出来上がっており、この食べ物のフィールの違いを感じる機会はアメリカと比べたら絶対数が違います。
だってこんなお寿司を見た事ないでしょ? アメリカではこれは立派なSUSHIです。
音楽のフィール
皆さんもご存知、レッド・ホット・チリペッパーズ
彼らはロス近郊出身で、音もロサンゼルスなんです。
カラッとしたカリフォルニアの太陽や高速道路で感じる風とメチャクチャ合うんです。
これは僕を訪ねてロスに来てくれた方々におすすめしている方法で、ロスやカリフォルニアで生まれた音楽を聴くのはやはり生まれ場所で聞くのが最高です。
ちなみに僕が一番好きなレッチリのアルバムはこれ
ギターがJohnではなくジーンズ・アディクションのDave Navarroが個人的には好き
僕のYouTubeを見て僕に会いに来てくれ、カリフォルニアで生まれた音楽をカリフォルニアで聴くという贅沢を味わった人が何人かいます。
彼らはその体験を本当に満喫していました。
フィールの違い
ニルバーナはワシントン州シアトル近郊で生まれた音楽です。
シアトルと言えば年中曇りでドンよりしていてカリフォルニアとは全く違います。
そこで生まれた音楽ニルバーナ
彼らをカリフォルニアの太陽の下で聞いてもあまりフィットしないのです。
これはフィールが合っていないとも言え、フィールはリズムの話とは違います。
フィールってなんだ?
音楽自体の雰囲気や素材を生かし切るためには絶対に必要なものがフィール。
アメリカでも16フィールと数字で表現する時がありますが、これは便宜上使われている場合が多いと感じます。
これをただ単に16フィールと言う数字で留め演奏するのか、その数字の先の現地のフィールまで想像して演奏するのか
違いが出る事は間違いなさそうです。
フィールは数字ではないフィールを知っているからこそ理解できる事であって、
もしアメリカの音楽や世界の音楽を演奏するのであればやはり現地に行ってその土地の空気を吸い、現地の温度を感じ、その土地のものを食べる。
肌でその感覚を知ると言う事は思っている以上に大事です。
なぜか?
「その音楽を作った人が食べていた物、感じていた事と同じ」だからです
そんなブログも書いています
「感性で音楽を聴く方法」
フィールとは楽器からでは逆算できないもので、世界の広さと同じくらい種類があり、天候や食べ物のみならず様々な物が関係してくるのがわかると思います。
音楽から辛さを感じる音楽から暑さや寒さを感じる音楽から景色が見える音楽から街の匂いがする
「音楽が芸術と呼べるなら、音楽は音楽だけで出来ていない 」
いつも通りのLAから桐沢でした!
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