楽器のテクニックを追いかけない理由

はい桐沢です。
 
僕がドラムのテクニックを追いかけない理由
 
それはビジネスです。
 
僕には好きな言葉があって 
それは
ミュージシャンには2通りしかない
 
「アマチュアとプロ
ではなくアーチストとプロだ」
この言葉に当てはめるとフリーランスのドラマーとして13年アメリカで生活をしてきたので、僕は職業人であってアーチストではありません。
 
正直にいうとアーチストに憧れます。
 
今でもなりたいと思いますが、どうしても音楽でお金を稼ぐという事がその前に来てしまいます。
 
簡単にいうとお金の出ないライブには行かないんです。
 
「音楽が好きなのか?」と言われればもちろん好きですが、お金とつながらない演奏活動にはあまり積極的ではありません。
 
ここまでで僕がどれだけ生意気かはわかって頂けたかと思いますが、現代の音楽には仕事という側面もあるという事を僕らはしっかり認識しなくてはいけません。
 

戦わずして勝つ

以前僕はこんなツイートをしました。
 
 
 
このツイートに出てくるドラマーの2人は世界最高峰のドラマーであり、テクニシャンであり、アーチストでもあります。
 
しかも僕の近所に住んでいます。
 
ロサンゼルスでフリーランスのドラマーとして活動するとなると、彼らと仕事を取り合わなくてはいけません。
 
それにここLAには毎日毎週のように世界から名を上げてやろうと血気盛んなバカテクのドラマーが集まってきます。
 
彼らと真正面からぶつかり合っても勝てる見込みは僕にはありません。
戦わずして勝つ 
人間学の宝庫、中国古典からの孫子の言葉ですね。
 
まずは彼らと戦わずして生活費を稼ぐ道を見つけなくてはいけません。
 
まずこれが僕がドラムのテクニックを追わない理由の一つ目

プロの美学

先ほどのツイートに出した名前はドラマーなら誰でも知っていると思いますが、音楽の仕事を持っている人が知っているとは限りません。
 
ドラマーの知っているドラマーの世界と、お金を稼ぐビジネスの世界は全く違うという事です。
 
ビジネスではドラマーではない人、音楽をやっていない人、音楽を全く知らない人からお金という報酬を頂かなくてはいけません。
 
という事は僕らドラマーの求めている事、ミュージシャンが求めている事と音楽を全く知らない人が求めている事は同じという事はあり得ません。
 
そこに応える必要がプロにはあるんです。
 
ここが僕がアーチストではないという根拠でもあります。
 
そんな音楽をお金稼ぎの道具だと思っているプロにも美学がありまして、
 
それは「徹底的にお金を払ってくれる人の要求を満たす」ここに全力投球します。
 
コスプレをしろと言われたらしますし、脱げと言われたら多分脱ぎます。
 
もしここでアーチスト性を前面に出したらコスプレなんて絶対にしないし、お金も稼げません。
 
アーチスト性の全くない僕だからこそ出来るプロの技です(笑)

音楽ビジネス

・お金を払ってくれる人がクライアント
 
この場合は僕の周りにいる仕事に関係する人、全てが含まれます。
 
例えばナイトクラブでの演奏の仕事だとしたら、
 
クライアントはまず店のオーナーですね。そして踊っているお客さん。
 
このお客さんを満足させるから店のオーナーはお金を稼ぐ事ができ、僕らがギャラという報酬を頂けるのです。
 
という事はそのビジネスの一端を担っているドラマーの僕は踊っているお客さんが求めている事をしっかりと把握し、提供しなくてはいけません。
 
そのお客さんが求めている事、それは「安心して踊れる」という事です。
 
お客さんは安心してノレる音楽を欲していて、けしてドラマーの僕が昨日自宅で練習し習得した新しいドラムのかっこいいフレーズを求めているわけではありません。
 
ドラマー目線だけではなく、バンドメンバーも一緒になってお金を稼ぐチームとしてドラマーに求めているか?
 
ここまで考えるのがビジネスです。

ノルってなに?

ここで問題です!
 
お客さんは何にノッているのでしょうか?
 
音楽! はい正解!
 
しかしもう少しピントを絞りましょう。
 
「リズムにノッている」
これも正解!
 
ではリズムにノるって一体なに?
 
例えば電車に乗る。 
これは電車という物体があるから開いたドアから足を入れ電車に乗る
 
スケートボード、サーフボードに乗る。ボードの上に足で立つ。
 
足で乗る。足で立つ、、、。
 
踊っているお客さんがリズムにノっている。 
 
その足元を見ると4分音符でステップを踏んでいる。
 
踊っているお客さんはダンサーでもなく、ミュージシャンでもなく、ただの近所の人です。
 
その近所の人が踊る場合は、一番簡単に安心しているものにノっています。
 
それが4分音符。
 
僕らの最終的なクライアント、踊っているお客さんは僕らの生み出す4分音符に乗っているんです。

絶対に崩れない4分音符

リズムにノる=4分音符に乗る
 
僕らは踊っている人が足を乗っけて踊ってもビクともしない強固な4分音符を一晩中提供しなくてはいけないのです。
 
ここから導き出したのが僕のリズム感の良い定義
 
「絶対に崩れない4分音符を持つ」
 
4分音符の強さはビジネスを安定させるんです。なぜならば人がそれを求めているから。
 
ドラムのテクニックを求めているわけではないんです。

僕らの4分音符

教科書では僕らは4分音符をこのような図と言葉で
 
4分音符とは
「1小節を均等に4つに割ったもの」
「全音符を4つに割ったもの」
 
と教わります。
 
これ以上のアップデートはあまりありません。
 
ではこれでアメリカ人が乗っかってもビクともしない4分音符が作れるのでしょうか?
 
ここから僕のリズムへの旅は始まりました。
 

本当の4分音符

4分音符が4分音符と名前のつく前の4分音符の姿
 
ここにリズムの秘密があり、僕らの習ってきた西洋式のリズムの解釈ではたどり着けないのです。
 
今回のブログは僕のリズムオタク話の一歩前にあるプロドラマーとしての思考を文字にしてみました!
 
オンラインのプライベートレッスンではこの4分音符の話をみっちり2時間します。
 
興味のある方はこちらに案内があります!
 
最後までありがとう
 
LAより桐沢でした!

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