自信とリズムの関係

はい桐沢です

僕がアメリカに来て徐々に感じていったものはそれは「自信を持つ大切さが、音楽に与える影響」です。
 
今ちょうどこの記事を書こうと思いYahoo検索で自信という文字を打った所、自信という言葉に続く言葉では
・自信を持つ方法
・自信がない女
・自信がなくなったときは
・自信を持つには
・自信がない男
・自信喪失
これらが自信の言葉の後に打ち込まれるキーワードでyahooでは検索されています。まあなんと見事なまでのネガティブword達Orz
 
先日あるドラマーの方と海を挟んで話すという機会に恵まれました。
そんな彼の第一位印象は自信がない
 
素晴らしいドラムを叩く方で、僕には出来ない事をたくさん出来ます。
正直何を悩んでいるのか僕には最初はわかりませんでしが、話を聞いていくと彼は否定的な言葉に囲まれていることに気かされました
 
『お前にはまだ早い』
『経験が足らない』
『ドラムがドライブしていない』
『リズムが甘い』
 
などレッスンを受けている時や、レコーディングの時に立場のある方から言われているようです。
 
確かにこれは立場が同じや、年下からは出て来る言葉ではないでしょう。

僕がアメリカ来るとき言われた言葉

 
僕は2006年にアメリカに移住しました。当初はただの留学生として1年プログラムの学校を卒業したら日本に帰る予定でしたが、この記事を書いている2020年7月現在まだLAにいます。
 
そんな僕が2006年にアメリカに行く時に実際に言われた言葉たち
 
『アメリカ行って何が変わるの?』
『アメリカに逃げるなんて俺は嫌いだな』
『アメリカに行っても通用しない、すぐ帰ってきな』
言ってくれた方は全て立場が上の人、中には教わっていた先生も含まれます。
 
この時は自分が至らないからこのような言葉をかけられるのだと思いましたが14年経った今でも強烈に頭に残っています
 
果たしてこれらの言葉は真実だったのでしょうか?
 

14年後の今思える事

結論から言うと立場のある方から言われたことは全て違いました。
 
  • 『アメリカ行って何が変わるの?』
全てが変わりました。リストには出来ないほど全てが変わりました
 
  • 『アメリカに逃げるなんて俺は嫌いだな』
逃げて正解でした。もしあのまま日本に残っていたらたとえ音楽的にうまく行ったとしても、後輩に同じ事をいう先輩になっていたと思います。
 
  • 『アメリカに行っても通用しない、すぐ帰ってくる』
帰れない理由がたくさん見つかりました。これは自分が通用しない世界に身を置くことの重要さ、その世界に14年もいます

アドバイスを聞く相手

僕にそういった言葉をかけてきたのは、いずれもアメリカで経験がない人達。
 
もしあなたが悩んでいて誰かのアドバイスを必要なら、その分野でしっかり勝負した人の意見のみ聞きましょう。
・本を書きたいなら本を実際に出した人
・女優になりたかったら女優になって活躍した人
・プロのスポーツ選手になりたかったらプロのスポーツ選手
・ロケットを作りたかったら、実際にロケットを作った人
植松努さん
彼は北海道でロケットを民間で作る会社を経営されています
 
彼はもちろん音楽家ではないのですが、自信を持つ大切さを話しています
Youtubeにたくさん彼の講演が上がっています。ミュージシャンこそ彼の話を聞いてください

 
この動画の音声をiPhoneに入れ移動中の車の中で何度も何度も聴きました。
 
実際にどの分野でも真剣に突き詰めようとしている人は必ず世界に目が向いています。 
その人達からは先ほどのような『アメリカに行っても通用しない』などの言葉は出てこないでしょう

ミュージシャンが陥りやすい心理状態

・  間違えないか 
・  テンポが走っていないか
・  テンポが遅くなっていないか
・  人にカッコ悪いなど思われていないか
・  あとで何か言われるのではないか?
 
これらは全て自己の内側からくる問題で、けして技術でカバーできるものではありません  
しかし大きく演奏のクオリティを左右する要素であることは間違いありません
 
特にテンポキープ。 テンポが走っていないか、遅くなっていないか と頭に浮かんだ時点でもうテンポは安定していません。 
僕の経験上これは練習で解決できる部分よりも外的要素で作り上げた『自信』が大きく影響します。
 

他人に自信を与えるには

僕は精神科医でも心理学者でもないので、決定的な解決方法を解説することはできません。
 
ウィントン・マルサレスの教育への考え方
 
彼はNY名門ジュリアード音楽院のジャズ科の学長です
彼が一番強調していたのはレッスン時 『褒めるから始める』
 
『いいところを必ず見つけ褒める、そのあと問題点を指摘する際は否定の言葉ではなく、こうすれば伸びると伝える』
 
これはディール・カーネギーの本でも強調されています
 
 
この本はアメリカで大ヒットした本です

「まず褒める」

 
この本の第4章でディール・カーネギーはこう語っています
「われわれは褒められた後では苦言もたいして苦く感じない」
 
もしこの苦言、これを人に注意しなくてはいけない事や教えなくてはいけない事とすると、先ほどのウィントン・マリサレルと同じで先に褒めるという事をすれば それらが相手に苦なく伝わるという事です。
 
今ではアメリカのおかしいところばかり強調されていますが、アメリカの良心は本当に素晴らしいものです。アメリカ人特有のマインドやこのような人を導くやり方が、かなり自然にアメリカ人の人への接し方を表していると僕の14年のアメリカ生活から言えます。
 
今思い返すと僕も学生時代に、このように先生からレッスンを受けてきました。否定的な言葉を受けた記憶は一切ありません。
 
タイトルには『人を動かす』とありますが他人に向けた考え方ではなく、完全に自分に矢印を向ける内容です。この本は僕の人生を救い、多くの仲間を集めるマインドを養ってくれました。
 
この本なしでは今の僕の活動はありません。オンラインサロン50人、ドラムスクール40人、リズムレッスンを受けてくれた100人だけではなく、私生活での人との関わり合いに大きな力を発揮してくれました。
 
控えめにいってこの本のおかげで今の僕はあります。値段も安い本なので是非!

自信を持つ大事さ

 
14年アメリカで音楽の仕事をしている中で否定的な言葉を使う人と巡り会う機会は日本とは比べものにならないほど少ないです。
 
 日本に帰国した際にはTV CMでは多くの肯定的な言葉が溢れているが、人の間には否定的な言葉が溢れていました。このギャップに気付けるのも日本を出た利点かとも思いまし、これはなかなか日本の中にいると気付きにく事かもしれません。
 
自信を持つことの大事さを、日本は教えていないのではないか?とも思ってしまいます。
むしろ自信を持つ人を否定している空気は否めません。
 
しかしその否定している人も、過去に人から自信を奪われ、人の自信を奪うことで自身を保とうとしようとしていると感じます
 
これのバッドスパイラルをどう抜けて行くのかここにミュージシャンとしての可能性を伸ばす鍵があります!
 

脳は聞いている

先にも言いましたが、僕は精神科医でも心理学者でもありません。
 
しかし日本人としてアメリカで14年ミュージシャンをしていると、音楽の差や技術の差などではない差を感じます
 
それが自信を持つ事なんです
 
 自信を持つためにはまずは相手を認め、褒めるところから始めましょう。
 
これは単純に相手を褒めれば、いい循環が出来上がるというものではなく、脳科学的にも立証された事で、脳は第一人称を区別できないのです。
 
例えば『あなた凄くリズムいい!』 この第一人称は『あなた』
すなわち脳は『あなた』も『自分』も区別ができないのです
 
脳は『あなたは凄くリズムがいい』という言葉を自分にも置き換えて認識します。しかもそれは1.5倍になってインプットされます。
 
他人に『あなた凄くリズムが良い!』という肯定な言葉を使えば、自分に『凄くリズムが良い!』と言っている事と同じ事なんです。
 
ではこれを逆に考えてみましょう
 
常日頃から『お前、リズム感ねーな』と言っている場合は、自分に向かって『リズム感ねーな』と言っている事と同じで、さらに1.5倍にもなってインプットされるのです。
 
これではいつまでたっても言っている本人もリズム感どころか、自己肯定感、すなわち自信が付きません。
 

LAでの仕事のこなし方

 
LAでは初見の現場が多いんです。
理由はリハーサルをする予算がないため 一発本場で初見で演奏できるミュージシャンには仕事があります。
初見演奏とは譜面をその場で初めて読み演奏する事
よって細かいフィールなどは推測するしかないんです。ここで大事な事は自分の得意なフィールに引きずり込む。

自信のある得意な感じを5個くらい用意しておけば必ずどれかに当てはまります。その中に引きずりこむんです。
もしそれが違ったら後で謝る。 必ず後です
 
演奏中は自信を持ってバンドを引っ張ります  それが僕らドラマーの仕事なんです。
 
そうやってドラムの仕事を僕は14年LAでしています。
 

演奏はその人のあり方を映す鏡

・普段何を考え、
・何に重きを置いているか
・確固たる自信があるか
 
これらが全て出ます
 
音楽に向けている情熱を最大限引き出し、さらに伸ばす
自分自身という楽器を磨くために、自信を持つことの大事さに目を向けて見ませんか? 

驚くほどタイムが安定しリズム感が良くなります!

身体は食べ物で作られる

心は言葉で作られる
 
今回の記事をYouTubeで動画にしています! 是非〜
 

 
 

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