好奇心の先にセンスがある!

はい桐沢です!

『音楽を演奏する上でセンスが大事!』『彼、彼女のセンスいいなぁ』なんてよく聞くと思います。
 
こんな言葉をいただいたら、まさに最高の気分になる最上級の褒め言葉であることは間違いありません。
 
しかしセンスという言葉がかなりフワッと一人歩きしてしまい、僕ら音楽をやる人間にとって
 
『お前センスがないなぁ』と言われることがあろうならば死刑宣告と同じになります。
 
ではセンスとはいったい何なんでしょうか?
 
それを今回みなさんと一緒に考えていきたいと思います。

自分を知る

僕には変なクセがあってエンターテイメントを楽しめないんです。
 
僕はミュージカルで演奏する仕事をすれば、観に行くことも大好きなんです。
 
しかし見に行った時に意識せずしてしまうことは、
おっ大道具が動いたぞ!
おっ演奏するオーケストラにステージから合図が行ったぞ!
おっ 照明が当たっている逆サイドでは何が行われているか?
昔何かの作品で『ステージ上に設置された送風機の電源ケーブルを探す』という事にすごい時間を割いてしまい、結局あまりエンターテイメントを楽しめないという事がありました。
 
なぜか作り手の方に意識がいってしまいます。
 
まあ職業病なんでしょうね、、。

疑問には価値がある!

音楽で言えば、聞こえている物、目に見える物の先にどんなストーリがあるか? ここに僕は非常に惹かれます。
 
僕が日頃オンラインレッスンで話す4分音符の重要性。
 
必ずレッスンを受けていただいた方に『4分音符って練習したことありますか?』と聞きますが 大体の方は『したことがありません』と答えます。
 
これは全く無理もありません。音楽の教科書ではこの図のように説明されてたり
4分音符は全音符を均等に4つに割ったもの
このように簡潔に説明が終わっています。
 
僕はこの4分音符の話をオンラインレッスンでは2時間以上びっちり話します。
 
何故ならばアメリカでドラマーとして生きて行くには4分音符の強度という物が欠かせないと現実から突きつけられたからで、僕には先ほど教科書の4分音符の説明は十分な物ではありませんでした。
 
グルーヴ難民だった僕への解決策の糸としてはとても心細く、頼りにすることは全くできなかったのです。
 
この考えにに至ったのは「リズムについて興味を持ったから」と言えば聞こえが良いのですが、LAでドラマーとして生きて行くために何とか解決策を見つけようともがいていた時に『たまたま見つけた』というのが正直な所です。

常識の逆サイド

ここで先ほどの僕のクセ『なぜそうなっているのか?』が働いたのでしょう。
 
『4分音符って何だ?』やっとこれにたどり着きました。
 
先ほどの音楽の教科書に出てくる「4分音符は全音符を均等に4つに割ったもの」
 
はたしてそれだけなのか?
 
4分音符という言葉が発明される前は、いったい4分音符はどんな形をなしていたのか?
 
いわゆる音符や譜面などの西洋音楽教育の届いていないリズムの生まれた場所、アフリカの世界最強のリズム感を持つ人にとっては4分音符ってどんなものなのか?
 
このよう、常識と思われていた教科書に書いてある『4分音符は全音符を均等に4つに割ったもの』以上。(まあ教科書に書いてあるので常識と言っていいでしょう)ここに疑問を持てました。
 
先ほどの僕のミュージカルを見る時のクセ「照明が当たっている逆サイドでは何が行われているか?」
 
常識の逆サイドに魅力を僕は感じるのです。

センスとは

常識や一般的に価値がないと思われているところに価値を見出す
 
それは
・こだわりだったり
・ただ好きなことであったり
・ただのワクワクであったり
 
何でも良いと思います。
 
他人は持っていない自分独自の価値観を持っているかどうかがセンスです。
 
センスとは結局のところ『他人が持っていない価値観の表現方法』と言えるのではないでしょうか?
 
センスは興味を持ち追求する事で磨かれます。

自分だけの価値観を持つ

僕はアメリカの音楽学校を出たのにもかかわらず、アメリカ人の中でチグハグな演奏をし、何がリズムで何がテンポで何がフィールで何がグルーヴだか全くわからない、もがき苦しんだグルーヴ難民という時代があったからこそ、自分の価値観という定規を持つ事ができました。
 
これは日本で言われている事とは大きく違い、だからこそアフリカンコンセプトを発信し始めた時『胡散臭い新興宗教か?』『学術的に正しくない』『いますぐ発信をやめろ』などと言われたのでしょう。
 
アフリカンコンセプトって? ⬅︎こちらで記事にしています。
 
まさに僕は逆サイドで他人は持っていない自分独自の価値観を見つける事ができ発信できました。
 
もしあなたがリズムに対して自信がないのであれば、今までとは全く違う考えの価値観を見つける事が大きな解決策になるかもしれません。

センスはジャンルを超える

『好きな事にとことんハマる』このプロセス上で蓄積される物事への見方というのはジャンルを超えて役に立ちます。
 
先ほどの僕は『ミュージカルで照明が当たっていないところに目が行ってしまう』これは『一体どうなっているのだろう?』という事を考える。という興味を持っているからだと言えます
 
『興味という切り口をたくさん持てるか』がセンスに繋がっていくのではないかと思います。
 
よって音楽のセンスは音楽でしか磨かれないというのは大きな誤りであって、様々なジャンルで養った見方は音楽にも多いに役に立ちますし、その見方はおそらく音楽からでは得られない物です。

宮崎駿

彼はただの『アニメ好き』だけであの僕らを虜にする映画を完成させているわけではありません。
 
アニメのみを研究し続けあの素晴らしい作品を生み出しているのではなく、相当な量の歴史、地理や文化などを下調べをし、その情報や知識で満たされた目と身体で現地に赴く。
 
その中で得た物を彼の世界に落とし込み、僕らを感動させる芸術作品を世に送り出しているのです。
 
様々な分野に興味を持ち、研究しアニメという表現方法で人間の愚かさや美しさ、現代社会の問題などを提起しています。
 
アニメという表現方法は莫大な彼の知識と興味や好奇心のアウトプットであり、このような見方や切り口が彼のセンスの塊となり僕らを楽しませてくれるのです。
 

自分の『好き』を信じる

ミュージシャンで音楽以外に好きな事があれば、
なぜこれが好きなのか? 
どこに魅了されるのか?
などの今、自分が好きな事に新しい切り口や見方を見つけ、受動的ではないハマり方をする
 
それはいつかあなたのセンスになるでしょう!
 
もしこの記事が面白いと思ったらシェアして頂けるとアメリカかで僕が嬉し泣きします。
 
桐沢でした!

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